【春の中辺路④】逆転のプランB!本能が選んだ「黄色い宝石」

山旅・登山記録
この景色にたどり着くまでに、いくつもの出来事がありました——那智で出会った春の絶景。

こんにちは!ゼロです。 「道の駅なち」でお弁当が13:46に完売という衝撃の事実に打ちのめされたところからの続きです。

夕飯のあてが外れ、私の右脛(すね)のつりは限界。さらに高野坂の休憩所でカナダ人ハイカーから聞いた「スタンプの門限は16:30」という言葉が、重くのしかかります。

ここで私たちは決断しました。「プランBだ!」


「歩く」にこだわらない。賢いワープで現世の縁を結ぶ

プランB発動。バスで一気に那智の滝へ。ここから流れを立て直します。

那智駅からバスに乗り込み、まずは一気に「飛瀧(ひろう)神社」(那智の滝)へ向かいます。 これ、大正解でした。バスで足を休めている間に、気力も少しずつ回復。

  • 那智の三山巡り: 日本一の落差を誇る那智の滝(飛瀧神社)、そして那智大社、青岸渡寺。世界遺産の風格に圧倒されつつ、無事に16:30の閉門前にスタンプもコンプリート!

「現世の縁を結ぶ」と言われる那智の神。無理して歩き続けてスタンプに間に合わないより、こうしてしっかりお参りできたことが、いちばん意味のあることだったと感じました。

下り坂で見つけた、奇跡の「三宝柑」

参拝後は、那智駅から那智大社へと続く「大門坂」を、今度は下りで歩いて那智駅へ戻ります。 本来は心臓破りの登り坂ですが、下りなら私の脛にも優しい!この「逆走ルート」が思わぬ癒やしになりました。

右脛がつっていた私には、この下りが神ルート。Gyuntaさんの後ろを、杉並木の中ゆっくり進みます。

そんな石畳の道中、民家の軒先にぽつんと置かれた無人販売所。 そこで出会ったのが、地元の特産「三宝柑(さんぽうかん)」(200円)です。

実は私、普段は柑橘系は酸っぱくて苦手なんです。「紅まどんな」みたいに甘さが保証されているエリート(笑)以外は、まず自分から買いません。 なのに、この時はなぜか、どれぐらい酸っぱいのかもわからないこの黄色い果実に、吸い寄せられるように手が伸びました。

「クエン酸、ビタミンCを摂れ!」

体が細胞レベルでSOSを出していたんでしょうね。種はいっぱいだったけれど、この時の私にはどんな高級スイーツより魅力的に見えました。

普段は手に取らない柑橘なのに、この日は迷わず購入。体が欲していた三宝柑を、リュックへ。

さらに那智の売店では、「はちみつ梅干し」も購入。 「足が攣るのはミネラル不足だ!」という本能の叫びに従った結果です。ちなみにこの梅干し、翌朝にコロッケパンと一緒に食べるという、自分でも驚くような「サバイバルな組み合わせ」でいただくことになるのですが……これがまた、疲れた体に染みたんです(笑)。

この梅干しにも助けられた。

17:23 帰還。宿主さんは「神」だった

ひたすら黙々と歩き、途中のローソンでチキン弁当と「よなよなエール」を調達。
17:23、ようやくゴール地点の那智駅にたどり着きました。

Gyuntaさんが宿泊先の「凪季(なぎき)の宿」さんに連絡を入れると、なんと宿主さんが車で迎えに来てくれるとのこと。駅のロータリーでその姿を見つけた時は、本当に後光が差して見えました。

宿に到着すると、さらに嬉しい驚きが。

  • まさかの貸切: この日の宿泊客は私たちだけ!
  • 極楽のお風呂: 誰にも気兼ねなく、広いお風呂でパンパンの足をじっくり癒やせました。

お風呂上がり、ローソンのお弁当とともに、例の三宝柑を剥きました。 部屋中に広がる爽やかな香り。一口食べると、甘酸っぱさが全身に染み渡ります。「酸っぱいのは嫌い」なんて言っていた自分はどこへやら。熊野の太陽を凝縮したようなその味に、心底救われました。

この日はまさかの貸切。共有ダイニングで、ローソンのお弁当とビールをゆっくり味わう、ほっとする時間でした。

人の温かさと、三宝柑の酸味に救われた1日目。 明日はさらなる難所、大雲取越を越えて「小口」を目指します。筋肉痛はないけれど、ズシリと重い肉体疲労との戦いです!

今回の詳細な歩行ログは、Gyuntaさんがヤマレコにまとめています。データ派の方は併せてチェックしてみてくださいね。

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